トレード分析@USD/JPY#021

2018年5月21日から5月25日までのトレード分析です。
今週は北朝鮮問題の地政学的リスクの再燃とアメリカ経済の減退による長期国債利回り低下などから大きくドル円が円高へと流れる動きになりました。
Point1ですが、月曜日は今週高値の111.39を付けています。ここから一旦押し目に入って更に高値を狙いに行くのか、または天井となって下降トレンドへと転換していくのかがポイントとなりました。結論から言えばここが天井となって下降トレンドへ移行していきましたね。月曜日の高値から火曜日の押し目の作りにいくかたちが悪く、大きく値を戻しすぎた事とそこからの反発が弱く火曜日は111.20までしか戻らず高値を切り下げる感じで再び下げていった事が上昇トレンドが終わった事を示していたのではないでしょうか。しかも移動平均線もEMAの3つのラインの距離が収縮するよう動きで勢いがなくなっていることがわかります。
Point2は水曜日の東京時間に米朝首脳会談の延期の可能性が報じられた事と、米国国際金利の利回り低下のダブルパンチでダウ・日経株価も大きく下げて一気にリスクオフのドル売り円買いへと流れていきました。110.50あたりで少し揉み合っていますが、EMAもデッドクロスしたことからこの揉み合いから更に下落していくのも時間の問題だったように思います。
Point3は揉み合いから下へ抜けて大きく下落しています。EMAも下へパーフェクトオーダーとなっており水曜日から木曜日の間に綺麗な3つの波を作っていますね。
Point4は大きな下降トレンドから109.00で一旦下げ止まりました。ちょうど今年の高値と安値の半値にあたるところで、ここがこの下降トレンドの終着点となります。
Point5は109.00からの反発で再び上昇しましたがPoint3の下降トレンド最後の戻り高値の位置109.80をローソク足実態で越えられず上ヒゲを付けて再び下げていきました。週末に109.10あたりから売りの手仕舞いによる動きで109.40まで戻って今週は終わりました。
指標は全体的にあまり良くはなかったですね。前回は指標結果はあまりチャートには影響はないとは言っていましたが、結果そのものよりこういった結果から想定される金利低下や株価の下落などによるアメリカ経済の動きがドル円にどう影響を与えるかを考える必要はあると感じますね。
チャートナビ
今週はこの大きな下降トレンドの波を取っていくトレードになるかと思います。
Entry1は110.50の揉み合いから入ってしまっても問題ない気がしますね。ここはリスクオフのファンダメンタル的に下目線へ切り替わった場所でかつEMAもデッドクロスとパーフェクトオーダー形成が見えていたので揉み合いから上昇する事は考えにくかったのではないでしょうか。利確ポイントは最初に陽線をつけた109.70あたりになるかと思います。
Entry2は再び上昇した戻り売りを狙います。EMA25紫線にちょうどタッチしたあたりからのエントリになり、利確は前回の反発ポイント109.60が良いでしょう。
Entry3は109.40まで下げたあとの109.70まで上昇した戻り売りになります。ここは本来なら利確が109.40あたりかなと思っていましたが短時間で109.40を大きく割り込むかたちとなっているので109.00付近での利確ができたと思います。
Entry1から3は基本戻り売りでのエントリですがここまで明確に強い下への流れを見せているのであれば売りで利確したポイントから買いでエントリして売りのエントリポイントで利確する逆張りでも利益を積み重ねていけると思います。週末は戻り売りを狙ったり手仕舞い買いなどトレードできるポイントはあるのですがこの下降トレンドでしっかり利益を積み重ねる事ができれば週末は様子見しても問題ないと思います。
トレード成績
チャートナビでは偉そうな事を言ってしまってますが、今週はやらかしちゃいました。
火曜日までは上目線で調子よく利益を重ねていたのですが、水曜日のナイアガラに目線の切り替えができずにずるずると含み損が増えていってしまって金曜日の109.00から反発して値を戻した109.65あたりで損切りし、今年の利益を全て吹っ飛ばしてしまいました。
自分の今週のトレードの問題点をいくつか上げてみました。
・月曜日の高値を更新した事で上昇トレンド継続だと思い込み、目線の切り替えができなくなっていた。
→これは火曜日の環境認識をしっかりやっていれば月曜日の高値が天井になる可能性があることに気づいていたし、安易に上目線のままトレードする事もなかったと思います。
・戦略的なナンピンではなく下手なナンピンをして損失を拡大させてしまった。
→これも環境認識の甘さから本来なら入れるべきではないポイントでいくつもナンピンしてしまっていました。ナンピンは戦略的撤退には非常に有効な手段だと考えていますが、逆に根拠のないナンピンは傷口を広げるだけの諸刃の剣となる手法でもあるのでしっかりとした環境認識とルールの中で使っていくようにしなければならないものだと思います。下手なナンピンはやらないように気をつけていたのですが、忘れた頃にこういった事を何度もやらかしちゃうんですよね。。。
・損切りのタイミングを何度も逃してしまった。
→水曜日の109.60を付けたあとの110.20まで戻ったあたりでほぼほぼ建値決済で逃げれたんですよね。しかし上2つの問題点も重なってポジションを持ち続けてしまいました。今回の最大の失敗はこれだと思っています。想定外の動きは最初の戻りで損切りが鉄則でマイルールだったのですが、これを逃してしまったために下手なナンピンとともに被害を拡大させてしまったのです。
最終的にはギリギリのところで損切りして利益と少しの原資を飛ばすだけにとどめましたが、下手すれば資金の10%以上失う可能性もあったのでポジティブに考えればまだまだしっかりとやり直せる状態に残せて良かったです。いくつもの問題点が重なって損失を出す羽目になりましたが、どれかひとつでもしっかりとしたマイルールの習慣化ができていれば防げた損失ではないかなと思ったりします。トレーダーとしてはまだまだ未熟ですねー。
週間
勝率 | 47% |
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損益率 | 0.386 |
獲得pips | -270.3pips |
決済損益 | -26,744円 |
月間
勝率 | 73% |
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損益率 | 0.278 |
獲得pips | -122.9pips |
決済損益 | -11,913円 |
年間
勝率 | 66% |
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損益率 | 0.495 |
獲得pips | -42.5pips |
決済損益 | -4,258円 |
総資産 | 495,742円 |
1月 | -54,296円 |
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2月 | 33.002円 |
3月 | 16,016円 |
4月 | 12,933円 |
来週の展望
注目イベント
来週の注目イベントは雇用統計等の大きな指標が控えています。地政学的リスクの再燃などのリスクオフが続いているなかでこの指標結果がどのように影響してくるのか重要な局面になりそうですね。指標時間でのトレードは慎重にといったところです。
チャート予想
来週は今週の大きな下落からの調整期間のレンジ相場を経て週後半から北朝鮮問題の先行きや雇用統計の結果などで再び大きく動き出すのではと予想しています。
しかし上昇への材料があまりない事もあり、基本的に来週は下目線でのパターンで予想しています。
まず最初に109.00-110.00のレンジとなる場合です。110.00にレジスタンスがあれば正直この上値が重い中抜けるとは考えにくいと思っています。また109.00は過去何度も揉み合っているところではあるので109.00でサポートが強ければ再び110.00を目指すと考えていますが109.00は割り込むのではないでしょうか。
次に109.00を割り込む場合ですがここがレジサポ転換となりレジスタンスの勢いもついて大きく下げてくると思います。その場合は107.80がひとつのポイントになるのではと考えています。ここで反発すれば107.80を底として109.00をトライしに行くと思いますが、反発せずに更に割り込むような事があれば107.00まで下げてくると思います。
全体的には下目線ではあるのですが北朝鮮の動向や経済指標などでまた大きく変わってくるかと思うので来週は情報収集と環境認識はしっかりと行うように心がけましょう。